未来2

女が運転する車が止まって 乗せてあげると言った
僕は感謝を告げて 車のドアを開いて 助手席に坐ってまた礼を言う
しばらく走ると僕は固いシートに居心地が悪くなって
女の話に相槌打つのも嫌になって眠った振りした
僕らは予定通りのコースを走ってきた 少くともゴールまで

出逢った日の僕らの前にはただ美しい予感があって
それを信じたまま甘い恋をしていられた
そして今音も立てず忍び寄るこの別れの予感を信じたくなくて光を探している

生まれたての僕らの前にはただ果てしない未来があって
それを信じてれば何も恐れずにいられた
そして今僕の目の前に横たわる先の知れた未来を信じたくなくて
少しだけあがいている

いつかこの僕の目の前に横たわる先の知れた未来を変えて見せるとこの胸に刻みつけるよ
自分を信じたなら ほら未来が動きだす ヒッチハイクをしてる僕を迎えにゆこう